宮崎日本一 めざせ“ギョーザ県”
「ぎょうざの丸岡」に「屋台骨」。名店躍進の秘密は?
ことし上半期(2020年1~6月)、家庭などで食べるギョーザの購入額で、おなじみの宇都宮市や浜松市を抑え日本一になったのが宮崎市です。躍進の秘密はどこにあるのでしょうか。そして、この勢いを商機と捉え“ギョーザ県”を目指す動きを取材しました。
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宮崎ギョーザの定義はありませんが、皮がもっちりして、キャベツが多めで甘みがあるといいます。テイクアウト専門店「ぎょうざの丸岡」のギョーザは10個で260円(税込み)。取材した日は、開店と同時に飛ぶように売れていました。宮崎ではギョーザを家に持ち帰って食べる人が多いということで、焼く前の「ナマ」のものが人気を集めています。
この会社は8月までの半年で5000万個近くを売り上げ、前の年に比べ24%も増えたといいます。地域性に加え、新型コロナウイルスによる“巣ごもり需要”も売り上げを押し上げたといいます。
「焼き餃子協会」代表理事の小野寺力さんは「(ギョーザを)うちで調理して食べるかなり根強い文化のあるまち。コロナの影響でかなり加速して(購入額が)増えた」と見ています。
動き出した“オール宮崎”ギョーザ
宮崎ギョーザが注目される中、地域一丸となって全国に販路を拡大しようという取り組みも加速しています。スーパーなど100店舗以上にギョーザを卸す会社「屋台骨」で商品開発を担当する統括マネージャーの渡辺愛香さんは、ニラなど宮崎産の食材にこだわった、いわば“オール宮崎”ギョーザを作ろうとしています。「作り手側の顔の見える商品を取り扱いたい」と意気込みを語ります。
渡辺さんの会社では、この半年で豚肉、ニンニク、ニラをすべて宮崎産に切り替えました。しかし、天候や季節に左右され安定した仕入れが難しいキャベツは、ほかの県のものも使っています。そこで、年間を通してキャベツを供給する専用の畑ができないか、農協と交渉を続けています。農協側も“オール宮崎”戦略に前向きで、早ければ半年後に作付けを始めたいとしています。
渡辺さんは「“県産県消”をうたえる状況に持っていければ、最高のものが作れる。そして宮崎県にお金が落ちる。(生産者と)お互い相乗効果というか、いい関係でこれからもやっていけたら」と話しました。
ギョーザは群雄割拠、戦国時代ですね!宮崎のギョーザがこれからどんどん広がるかもしれませんね。
ちなみに宮崎にギョーザが根づいた理由については、「近所におすそ分けする文化」があるとか、諸説あるようです。地域経済の活性化にもつながりそうですね。